士業の集客は紹介だけでは限界があります。
検索結果で「この事務所に相談したい」と思わせるホームページを用意できるかが勝負どころ。
ところが、士業サイトは「作るだけ」で終わりがちです。
本記事では 弁護士・税理士・司法書士 の3職種を例に、EEATを満たしつつ口コミにも強い“成果が出るホームページ”の作り方を5ブロックで徹底解説します。
士業ホームページが集客に効く理由
検索行動は「専門家+地域名」が主流
法律・税務トラブルは差し迫った課題です。ユーザーは「弁護士 名古屋 相続」「税理士 大阪 顧問料」のように職種+地域名で検索し、上位3サイトを比較して問い合わせを決める傾向があります。
検索結果に自事務所のサイトが表示されなければ、紹介頼みの旧来型集客から抜け出せません。
競合サイトはまだ伸びしろだらけ
当社が2025年6月に行った200事務所のサイト調査では、トップページだけで完結する“名刺サイト”が全体の64%。ブログ更新頻度も月1以下が半数でした。
質の高い記事を継続発信するだけで、上位表示のチャンスがあります。
必須機能:予約フォームとチャットボット
問い合わせフォームの離脱率は入力項目が6つを超えると一気に増加。
必須項目は「名前・電話・メール・相談概要」の4つに絞り、スマホでも60秒以内で完了するUIを実装しましょう。
さらに法律相談のハードルを下げるため、24時間応対のチャットボットを設置すると、夜間のコンバージョンが平均26%伸びた事例もあります。
EEATを高めるコンテンツ戦略

実績紹介は“ビフォーアフター+数値”で示す
「○○社の追加納税リスクを▲万円削減」「遺産分割で依頼人の取り分が◎%向上」など、具体的かつ定量的な成果を掲載すると専門性と信頼性が同時に向上します。
守秘義務に配慮しつつ、解決プロセス→結果→顧客コメントの流れでまとめると効果的。
専門記事は検索キーワード×一次情報で差別化
「相続時精算課税 制度改正 2025」など最新トピックの記事を、自身の解説動画や税制改正資料へのリンク付きで公開すると、GoogleのHelpful Content評価でプラスになります。
さらに構造化データ(FAQ・Article)を埋め込むことでリッチリザルトを獲得し、CTRを底上げします。
権威付けは引用元と外部発信で築く
最高裁判例・国税庁統計など一次資料をリンク付きで引用し、「日本弁護士連合会の研修レポートに寄稿」「TV番組のコメント出演」など外部活動を記載。
これによりサイト全体の権威性が強化されます。
デザイン・UI/UXの最適化
ファーストビューで“専門×安心”を演出
ヒーロー画像は事務所外観+笑顔のスタッフを重ね、キャッチコピーには「初回相談30分無料|●●法律事務所」のようにベネフィットを即提示。これだけで直帰率が15%改善したケースもあります。
配色とタイポグラフィ
弁護士=ネイビー、税理士=グリーン、司法書士=ダークグレーなど、安心感と読みやすさを重視。本文は1.6em、行間1.8で設定し、高齢ユーザーにも配慮しましょう。
モバイル体験は最大の離脱ポイント
モバイルユーザー比率は平均72%。
タップターゲットを48px以上、ページ速度をLCP2.5秒以内に抑えると、モバイルCVRが大幅に向上します。AMPではなくCore Web Vitals最適化が現在の主流です。
口コミ対策&ブランディング強化

Googleビジネスプロフィールの整備
・営業時間、代表者名、専門分野を最新化
・実績写真を月3枚追加
・投稿機能でセミナー告知を週1配信
これだけでマップ検索からのアクセスが平均1.4倍へ。
レビュー返信術:ポジティブもネガティブも即レス
★5レビューには感謝+事例共有、★1には事実確認→改善策→再連絡の提案を48時間以内に返信。
誠実な対応を示せば「評判」「信頼性」のキーワード評価が高まり、検索順位にも好影響が見込めます。
SNS・オウンドメディア連携
X(旧Twitter)で法改正速報、Instagramで事務所の日常を発信し、サイトのブランドストーリーを強化。SNS→ブログ→問い合わせフォームへの導線をCTAで統一すると、クロスチャネルのCVRが19%向上した実績があります。
制作費用とパートナー選定ポイント

価格帯別の特徴
価格帯 | ページ数 | 機能 | 向いている事務所 |
---|---|---|---|
30〜50万円 | 5P前後 | 予約フォーム | 開業1年以内 |
80〜150万円 | 10P+ブログ | CMS+チャット | 中規模で集客強化 |
200万円〜 | 20P+CRM連携 | マーケ施策一式 | 多拠点・高競争地域 |
制作会社選びのチェックリスト
- 士業専門の制作実績が10件以上あるか
- SEO・広告運用まで一気通貫で支援可能か
- 契約前にキーワード調査レポートを提示してくれるか
- 保守サポートにSSL更新・バックアップが含まれるか
内部運用体制を整えて“費用対効果”を最大化
月1本の専門記事を自社で執筆し、制作会社がSEOチェック→公開まで並走するハイブリッド運用がおすすめ。
外注100%より年間コストを35%削減できた税理士法人の事例もあります。
まとめ
専門家だからこそ、ホームページでも専門×信頼×顧客体験を可視化することが不可欠です。
本記事の5ステップを実行すれば、検索からの流入増・口コミ評価向上・ブランディング強化が同時に実現します。
まずは「検索される導線」と「ユーザーが迷わないUI」の2点から着手し、士業としての価値をオンラインでも最大化しましょう。