
私は普段、あまりテレビを見ないのですが、職場でACジャパンの話で盛り上がっていました。
「ちびまる子ちゃんのスポンサー画面寂しかったね。」
「CMがACジャパンだらけだよね・・。」
気になってテレビを見ましたが・・びっくりしましたね。稀にACジャパンが流れてる番組もありますが、ここまで連続するとすごいです。
そもそもACジャパンってなに?あと制作費ってどこから出てるの?
少しACジャパンについて知りたくなったので、調べてみました。
目次
ACジャパンとは?
「ACジャパンのCMを見たことはあるけれど、実際にどんな団体なのか知らない」という人は多いのではないでしょうか。
テレビやラジオで「♪AC~」というおなじみのサウンドを聞いたことがある人もいるでしょう。
ACジャパン(正式名称: 公益社団法人ACジャパン)は、社会貢献型の広告を制作・放送する非営利団体です。広告というと企業が自社の商品やサービスを宣伝するイメージが強いですが、ACジャパンの広告はその目的が異なります。
社会的な課題を啓発し、より良い社会づくりを目指すメッセージを発信するのがACジャパンの役割です。
ACジャパンの設立と目的
ACジャパンの前身は1971年に設立された「公共広告機構(現・ACジャパン)」です。
設立当初から、「広告の力を社会のために活用する」という理念を掲げており、民間企業の広告とは異なり、営利目的ではなく、社会的なメッセージを広めることを目的としています。
例えば、環境保護、いじめ防止、交通安全、禁煙推進、認知症啓発など、さまざまなテーマでCMを制作し、放送しています。
こうした広告は、企業が通常出稿するCMとは異なり、社会貢献の一環として放送されるのが特徴です。
非営利団体としての活動と参加企業
ACジャパンは非営利団体ですが、広告制作には当然ながら資金が必要です。
その資金源となるのが、企業や団体の会員費です。
企業・団体が会員として参加し、広告制作のための資金を提供することで、ACジャパンは活動を続けています。
この仕組みのおかげで、ACジャパンは特定の企業やスポンサーに左右されることなく、純粋な社会貢献目的の広告を制作することができるのです。
なぜACジャパンのCMが大量に流れるのか?
「ACジャパンのCMがやたらと流れる時期があるけど、なんで?」
そう思ったことはありませんか?
特に、震災や大きな事件があった後、「またACジャパンか…」と思うほどCMが繰り返し放送されることがあります。これは偶然ではなく、実は明確な理由があるのです。
企業広告が減ると、ACジャパンのCMが増える
テレビCMの枠は、通常は企業が広告費を払って購入しています。
しかし、企業が広告の出稿を控えると、その空いた枠にACジャパンのCMが入るのです。
では、企業が広告を控えるタイミングとは?
① 大災害が発生した時
東日本大震災の直後、多くの企業が「こんな時に商品の宣伝をするのは不適切だ」と考え、広告を取り下げました。その結果、空いた枠を埋めるためにACジャパンのCMが大量に流れました。
当時話題になった「ぽぽぽぽーん」のCM(正式名称:「あいさつの魔法。」)は、その象徴ともいえる存在です。
② 企業の不祥事・社会問題が発覚した時
企業が大きな不祥事を起こした場合、「イメージを守るため」に広告を控えることがあります。
その結果、ACジャパンのCMが代わりに流れることになります。
③ 年末年始や改編期
テレビ番組の改編期(3月・9月)や年末年始は、新しい広告契約が決まるまでの空白期間が生じることがあります。このタイミングで広告主が少ないと、ACジャパンのCMが埋め合わせとして流れるのです。
ACジャパンのCMの特徴とは?
ACジャパンのCMには、以下のような特徴があります。
- 商品やサービスの宣伝ではなく、社会貢献を目的としたメッセージを発信
- 映像やナレーションがシンプルで、視聴者の印象に残りやすい
- 公共性の高いテーマを扱い、社会全体に影響を与える内容が多い
一般的なCMは企業の商品やブランドの魅力を伝えるためのものですが、ACジャパンのCMは「社会のために何かを考えるきっかけを作る」ことを目的としています。
そのため、ストーリー性が強いものや、シンプルなメッセージを繰り返し伝える構成が多くなっています。
どんなメッセージを伝えているのか?
ACジャパンのCMは、主に以下のようなテーマを扱っています。
- いじめ防止:「いじめ、カッコ悪い。」
- マナー啓発:「あいさつの魔法。」(「ぽぽぽぽーん」)
- 環境保護:「もったいない、おばけがでるよ。」
- 防災意識の向上:「忘れない、3.11」
- 障がい者支援:「違いを楽しもう。」
特に、「あいさつの魔法。」は、一時期大量に放送されたこともあり、強く印象に残っている人も多いはずです。
ACジャパンの広告費用と仕組み
ACジャパンのCMは社会的なメッセージを発信するためのものですが、
「そもそも、このCMの費用はどこから出ているの?」
と疑問に思ったことはありませんか?
普通の企業CMなら、広告を出す企業が費用を負担します。
しかし、ACジャパンは営利目的ではないため、独自の仕組みで資金を確保しています。
ここでは、ACジャパンの広告費用の仕組みについて詳しく解説します。
ACジャパンの広告費用はどこから出ているのか?
ACジャパンは**「会員制度」**によって運営されています。
つまり、企業や団体が会員となり、会費を支払うことで活動資金を確保しています。
ACジャパンの会員の種類
ACジャパンの会員には、以下のような種類があります。
- 特別会員(主に大企業やメディア関連企業)
- 大手広告代理店、テレビ局、新聞社などが含まれる
- 高額な会費を支払うことで、活動の柱となる資金を提供
- 正会員(中小企業や自治体など)
- 特別会員よりも少額の会費で参加できる
- 社会貢献活動の一環として参加する企業が多い
- 賛助会員(個人や小規模団体など)
- 一般市民や小規模の非営利団体が参加
- 社会貢献を目的として活動を支援
ACジャパンは、こうした会員から集めた資金をもとに広告を制作し、テレビやラジオで放送しています。
民間広告と公共広告の違い
ACジャパンのCMは「公共広告」とも呼ばれます。
これは、一般的な企業広告(民間広告)とは異なり、次のような特徴があるためです。
項目 | 民間広告 | ACジャパンの広告(公共広告) |
---|---|---|
目的 | 商品やサービスの宣伝 | 社会貢献や啓発 |
資金源 | 企業の広告費 | 会員の会費 |
スポンサーの表示 | 企業名やロゴが入る | 企業名は入らない |
放送の仕組み | 放送枠を購入 | 空いた枠を活用 |
この違いによって、ACジャパンのCMは「企業の利益とは関係なく、社会全体のためのメッセージを発信する」という独自の立場を維持しています。
どうでしたか?
今回の某テレビ局の騒動によってACジャパンがクローズアップされてますよね。
私は普段テレビを見ないですが、久しぶりにサザエさんとちびまる子ちゃんを見たら、スポンサー表示の画面に何もなくてびっくりしました。(汗)
放送局にとってスポンサーが如何に重要で、どのような仕組みになっているか、今回の騒動でわかりましたよね。
ACジャパンってなんだろう?今回の個人的な備忘録でした!